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消えない9.11〜ニューヨーカーが受けた後遺症
9.11仕事でいろいろな人をインタビューする。テーマは人種問題、犯罪からヘルシーライフスタイルまでさまざまで、相手の人種も年齢も職業もさまざま。

ただひとつの共通点は、ニューヨーカーであること。これは意図的にそうしているわけではなく、私がニューヨークに住んでいる以上、取材対象もニューヨーク在住者であることが圧倒的に多くなるというだけのこと。例外はニュージャージー州からニューヨークに通勤している人くらいだけれど、彼らもやはりニューヨーク社会の一員と言える。


彼らニューヨーカーにインタビューをすると、思わぬところで「9.11テロ」の話が飛び出す。

消防士たちにインタビューをした時は、「消防士の9.11はすでに語り尽くされている。9.11の話題はあえてパスしよう」と考えていた。ところが消防署に出向くと、壁には亡くなった消防士の写真、WTC の写真がぎっしり。オサマ・ビン・ラデンの写真すら貼ってあった。ある消防士は腕に WTC のタトゥーを彫っていた。「仲間のことを忘れないためだ」と言った。

結局、引きずり込まれるように 9.11 当時の話を聞き、彼らにとっての 9.11 の
意味を再考させられた。

直接の被害者ではないにしろ、影響を受けた人も多い。ある女性は、9.11の直前にイスラム教に改宗し、ヒジャブを被り始めた。もちろん、直後にあんなことが起こるなんて想像もしていなかったと言った。

先週、インタビューした別のある女性は、本人の人生にとってとても重要な、ある決断を下し、そのための法的手続きをするべく各種の書類を準備。その書類をあずけた弁護士の事務所が WTC にあり、書類はすべて無くなってしまったと言う。

当時、観光業界では失業した人も多いし、一見、無関係な業界にまで影響が及んで苦労をした人も多いはず。

グラウンドゼロに建てられる記念碑に犠牲者の名前をどう刻むかで揉めたばかりだけれど、亡くなった人だけではなく、肉体的な後遺症、精神的な後遺症、経済的な後遺症から抜け出せないでいる人も多いこと、彼らにとっては毎年追悼式が行われる9月11日だけではなく、毎日が 9.11 なのだと、ちょっと覚えておくべきなのかもしれない。

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author:堂本かおる, category:ニューヨーク, 06:25
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8本の首つり縄 in ニューヨーク
NOOSEルイジアナ・ジーナ6の事件が、ニューヨークに「首つり縄コピーキャット(物まね)」を生んでいる。なんだか、いやな感じだ。

 ←自分のドアにこんなものがぶら下げられていたら、めちゃくちゃ怖いと思う。


10月9日、コロンビア大学の黒人女性教授のオフィスのドアノブに首つり縄がぶら下がっているのが発見された。教授の専門はマルチカルチャー、人種問題、民族。

10月22日、ブルックリンにある高校の黒人女性校長に、首つり縄が同封された手紙が届けられた。手紙には「ニガー」「お前が首をくくるのに十分な縄を送ってやる」「黒人に教育者は務まらない」「白人パワーよ、永遠なれ」などと書かれていたらしい。

上記2件を含め、ニューヨーク・エリアでは計8件の首つり縄事件が起きている。
警察は、悪質な人種差別行為としながらも、ジーナ6に触発されたコピーキャットであり、首つり縄が送りつけられた当人たちに、これ以上深刻な被害は起きないと見積もっている。

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話題を変えて:
SoulTrain
携帯サイト「ソウルトレイン/ニューヨークの壷」
今回は「黒人ぽくない黒人アクターNo.1 テレンス・ハワードの驚くべき過去」
なんだかタブロイド(日本でいうなら「女性自身」?)みたいですなー。

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author:堂本かおる, category:アメリカ文化・社会, 09:16
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グラフィティ&美味しいスープ in クイーンズ
Shiro 日本人グラフィティ・ライター Shiro 公式HPはココをCLICK。

↑HPには上手なグラフがてんこ盛り。プロに「上手」とは大変失礼な形容ながら、アメリカ人ライターに比べると「絵」が上手いんですよ。


結婚披露宴の翌日、またもやクイーンズ詣。ただし今回は仕事。マンハッタンから地下鉄7番線に乗り、5ポインツと呼ばれる巨大グラフィティ・ビルを通過。「そういえば、ここに Shiro ちゃんも描いてるんだなぁ」などと思い出しつつ、ひたすらにクイーンズ・サニーサイドを目指す。(そんな大袈裟な距離ではないのだけれど。)


目的駅に到着。やや早めに着いたので、いつものごとく、ご近所散策。クイーンズのこの界隈は落ち着いた住宅地。マンハッタンのごちゃごちゃとは全く違うおだやかな街。それにしても野良リスが多いぞ。住宅の前庭や街路樹を所狭しと駆け回っている。しかも赤ちゃんリスまで人間を全然恐れない。ネズミの大群に地下鉄を乗っ取られた映画「ベン」を思い出す。(マイケル・ジャクソン、まだ可愛かった時代。)


角を曲がると、唐突に真黄色なグラフィティが表れた。Shiro ちゃんの絵だと一目で分かる。静かな住宅地に、なんとミスマッチなことよ。でも友人と道で鉢合わせした気分。

それから取材先へ。ここから先は秘密だけど、すてきなアパートで、すてきな女性シェフに、すてきなブランチをごちそうになった。

10月も後半なのにTシャツで歩けて、懐かしくて、美味しい、すてきな日曜の午後でした。まる。

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author:堂本かおる, category:ニューヨーク, 12:30
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ダブルハピネス〜NY出逢い系サイト
doyble happiness友人の結婚式。新婦は日本人女性、新郎はチャイニーズ・アメリカン。日本で挙式、ニューヨークでは中国式の披露宴ということで、本日はクイーンズのチャイナタウンにある中華レストランでの披露宴にご招待された。

新郎の家族はニューヨークだけではなく、東海岸一帯と、カリブ海のプエルトリコから駆け付けていた。以前、ジャマイカ人女性の結婚式に行った時もアメリカ全土、カナダ、ジャマイカから親戚がやって来ていた。


新婦の友人には日本人女性が多く、フォトグラファー、メイクさんも新婦の友人。アメリカ人の夫やボーイフレンドと列席している人たちも。

新郎の同僚には人種を問わずにアメリカ人が多かった。(実際は誰がアメリカ人で、誰が移民か、人種では分からないのだけれど。)

新婦は深紅のチャイナドレス姿もご披露。

あらゆる人種が集って、ふたりの幸せを祝って、華やかで、なごやかな披露宴だった。

いつまでも、お幸せに!

fortune cookies
 ←お土産のおみくじクッキー。
 中にはオリジナル・メッセージ。
 「Online Dating Works!」
 そう、2人は出会い系サイトで
 出会ったのだ。

author:堂本かおる, category:エスニックカルチャー, 17:34
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ユニークなレゲエ2発! from BK
Ossie Dellimore ← オジー・デリモア

メジャーじゃなくても良い音楽をやっている人はいるんだな。って全然言うまでもないことなんだけど、以前インタビューしたブルックリンのレゲエ・シンガー、オジー・デリモアの曲を久々に聴いて、しみじみとそう思った次第。なので、またアップするので、レゲエが好きな人、聴いてみてくださいませ。

オシー・デリモア YouTube
曲がいろいろ聴けます。



カリブ海セント・ヴィンセント出身の男前さんで、以前はハーレムのレゲエストアに勤めていて、そこで知り合ってインタビューの運びとなった人。ジャマイカ人のまったり感とは全然違う、クリーンというか、シャープな歌い方がユニーク。


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Jo Black Sekou ←ジョー・ブラック・セクー

もう1人、やはりインタビューをしたことのあるレゲエ・シンガー。彼もブルックリン在住だけど、こちらはアフリカのコートジヴォワール出身。西アフリカ音楽と王道レゲエのコンビネーション「ボロンバ・スタイリー」。

ジョー・ブラック・セクー MySpace
曲がいろいろ聴けます。



しばらく西アフリカ諸国漫遊のプロモーションをしていて、ニューヨークに戻ってきたばかり。この間、道でばったり出会った時には、「アフリカは楽しかったよー」「奥さんをマキに連れていったんだー」と、にこにこ話していた。かわいいんだ、ジョーは。ちなみにマキというのは、空き地に屋根があるだけの屋外ディスコ(?)で、ジョーがいつも「楽しい、楽しい」と言うので、いつか行ってみたいぞ。

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author:堂本かおる, category:レゲエ, 18:38
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免許証 for 不法移民
忙中閑あり、でこれを書いてます。なんだかなぁ、本当に忙しいというより、単に時間の使い方がヘタというか、ムダな時間が多過ぎるのかも。今もアイスコーヒーなんか作っちゃって。なんだか暑いんですよ、ニューヨーク。

SPITZERさて、ここ最近、ニューヨーク州知事のエリオット・スピッツアー(写真)が猛烈に攻撃されている。あちこちから、すごい勢いで「とんでもないことをするな!」と。理由は「ニューヨーク州では不法移民も車の免許が取れるように法律を変える」と爆弾宣言をしたから。


なぜ、免許がこれほどの大騒ぎになるのか。先月、ブッシュが「不法移民がガンにかかっても化学療法(抗がん剤投与)に保険は効かないようにしてやる!」と決めた時(どれだけ品性が卑しいんじゃ、ブッシュ。)、ニューヨーク州知事は速攻で「ニューヨーク州では保険を有効のままにする」と切り返した。この時は特に反対の声は無かったと思う。

しかし免許となると、不法移民に寛容なニューヨーカーですら「それは、ちょっとやり過ぎか?」となる。

免許が取れると、配達トラックなど運転の仕事に就けるので、そもそもブルーカラー業にしか就けない不法移民には大きな朗報となる。生活面でも、地下鉄王国ニューヨークといえども、車がないと不便なエリアが実はあるし。

けれど免許はもっとも重要なID(身分証明書)として機能しているので、反対派はココに怒っているのだ。免許があれば、それを提示して大抵の場所に入れるし、正規にアパートを借りたり、ローンを組んで家や車も変える。「テロリストを助けることになる」というわけ。

加えて、気持ち的な部分もあると思う。「免許を持ってる=アメリカ人(*)」みたいなイメージがあるので、「いくらなんでも不法移民にそれはやれん」と。それをすると「不法移民、丸っきりOK! 大歓迎!」と言っているようなものだから。さすがにこれは、ちょっと難しいかなぁ……。

*実際は、外国人でも合法滞在者は取れる

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author:堂本かおる, category:アメリカ文化・社会, 09:01
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クワイエットなアート in ハーレム
paper cups

金網に白いペーパーカップを差し込んで描いた「HARLEM」の文字。

ハーレムにも、こんなに静かなアートをする人がいたんだな。

いつも爆発ばかりしているわけではないのだ。

ちなみに写っているおじさんは、ただの通行人。
「なんでボクが撮られているの?」な顔つき。

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author:堂本かおる, category:ハーレム, 19:13
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ノトーリアスB.I.G.大募集!(ついでに2pacも)
BIGGIE2先週、ハーレムが黄色いポスターだらけになった。あちこちに、やたらと貼ってあった。よく見ると、「お前はデカいか? 一撃 人生を演じる役 映画<THE NOTORIOUS B.I.G.>役を募集」とある。

ブルックリンが生んだ伝説のラッパー、ビギー AKA ノトーリアスB.I.G.の伝記映画が作られることになり、主役を一般公募したのだ。後日、ダウンタウンで行われたオーディションの様子がニューヨークタイムズで報じられていた。


写真を見ると、参加者は皆デカい。当たり前だけど。ビギーのビデオで目付きや歩き方まで勉強した人もいたらしい。ニューヨークだけではなく、全米はおろか、カナダからも参加者があったとか。南部訛りやカナダ訛りのビギー?

笑えたのは、「オレは2PAC を演じられる」という人も勝手に来てしまったこと。アメリカ人って、この辺りが凄いと思う。この押し売り根性、あきれるけど、ビギーの伝記なら確かに 2PAC役 も必要だし。チャンスはどこに転がっているか分からないから、このセルフプロモート精神は見習らわなくちゃ。ね。

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ドラッグでハイなお兄さんも「アイスコーヒーには砂糖7つ!」
スポンジが真っ赤な<レッドベルベットケーキ>も美味しいよ。
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author:堂本かおる, category:映画, 03:45
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ハーレムで、本日10時!
ML

マイ・ヘイシャン・ブラザー SidLocks 主催の「マルチホップ」、
今回はハーレムで開催!

10月11日(木)9pm - 1am
MultiHop presents...
Harlem "Rhythm, Art & Soul"

@ Shrine
2271 Adam Clayton Powell Jr. Blvd. aka 7th Ave.
Bet. 133rd Street & 134th Street
地下鉄 2/3 B/C 135th st. 下車

入場:7ドル
ビール:3ドル(special all night)
21歳以上 要ID

DJ Magic Mike & Dj Jun King ( Funk, Soul, R/B, Disco, Hip Hop - Dance Music)

Featuring the following artists...

Goldie - Host
Peta Wayne - singer
Range - singer
Mami - live artist
Bam- rapper / singer
D-Moe - rapper
Melanic - live Singer
Fumic - live nail designer
Black Ceasar
Miho - live hair designer
Cyborg 009 - rapper
Voodofeart- live artist
Ill Spree - reggae singer

Mio- photographer
http://www.brownsugar-mioizm.blogspot.com/

Real to Real- live painter
Matt- live body artist
Keasha - live nude model

Marv Milly & MaXx - Rapper / Singer
http://www.myspace.com/marvmilly

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author:堂本かおる, category:ハーレム, 15:54
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ハーレムの「ニューアメリカン」
昨日の午後、ハーレムでガス漏れによるアパートビルの爆発があった。

125丁目で撮影中に、ヘリコプター2機がハーレム上空を旋回しているのに気付いた。これは何か事件があった証拠なので、付近にいたパトロール警官に「何があったのですか?」と聞いてみた。進行中に事件については、おそらく何も答えてくれないだろうと、あまり期待せずに質問したにもかかわらず、若いラティーノ警官のコンビは、「119丁目と5番街の角でビルの爆発があったんだ」と詳細を教えてくれた。

現場に行ってみた。

たくさんの消防車、それも災害専用の特殊車両と、メディアの中継車が来ていた。爆発したビルは角を曲がって2軒目らしいけれど、手前にすでに立ち入り禁止のテープが貼られていて、ビルを見ることができない。

近くにある教会からの礼拝帰りの、白いドレスとチャーチハット姿のおばあさんが記者にインタビューされていた。「血まみれの子供3人が運び出されるのを見たわ」と言っていた。

それを聞いて、自動的に黒人かラティーノの一家だろうと思った。

今朝、新聞で詳細を読むと、計20人が負傷し、中でも幼い4人姉妹(5歳、4歳、3歳、15ヶ月)が全員、重体、母親も重傷とあった。イエメンからの移民一家で、父親はハーレムにあるボデガ(小さな食料品店)に勤めていて無事だったらしい。

ハーレムにあるボデガもアラブ系が経営していることが多く、彼らはハーレム外に住んで、ハーレムには通勤している。でも、少しずつハーレムに住み始める人たちが出て来ているのだ。この一家も、1週間前に越して来たばかりらしい。

まだ若い父親は、「妻と子供は私のすべて。家族がいなくなったら、自分も生きていたくはない」と語っていた。

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author:堂本かおる, category:エスニックカルチャー, 00:48
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