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映画『リトル・ミス・サンシャイン』〜「負け犬」復活戦
『リトル・ミス・サンシャイン』をようやく観た。

ルーザー(負け犬)大集合映画だった。(ヘロイン中毒のじいさんはイカしてだけど。)

この映画の制作者はアメリカ人の精神性について、私と同じことを感じているのだなぁ、と思った。ここではすべての人間が「勝者」か「敗者」のどちらかにカテゴライズされてしまい、なんだかなぁ、それってどう?みたいな。

アメリカ人の日常会話には loser, winner, lost, won (敗者、勝者、負けた、勝った)という言葉が鬱陶しいほど頻繁に出てくる。

やたら「勝つぞ」「勝たなくちゃ」と言うし、何かにちょっとつまづいた人間をみると途端に「負け犬だ」と言う。他人をルーザーと呼ぶ人間こそ、実はルーザーなことも多いのだけれど、これも「勝者でなくてはならない」という、アメリカ全体を覆っている脅迫観念のせいだと思う。

『リトル・ミス・サンシャイン』は、全員が「負け犬」である一家のロードムービー。子供美人コンテストに出ようとがんばっている7歳の女の子は、とても良い子なんだけれど、太っているし、ファッションセンスが世間の流行とはズレまくっている。「勝者になるための講義」をしているお父さんは、講義室がガラガラで、もう負け犬の典型。長男はニーチェに傾倒して喋ることを止めてしまった暗いティーンエイジャー。叔父さんは失恋して自殺未遂を起こしたゲイの学者。じいちゃんは、素行が悪くて老人ホームを追い出されて一家に転がり込んでいる。こんな家族に、ひたすらフライドチキンの夕食を食べさせている妻は、フラストレーション溜まり過ぎで、もうブチ切れ寸前。

でも、いいんだよ。世間が言うルーザーは、実はルーザーじゃないんだ。自分は自分だし、家族って思ったより良いものなんだ。……こう書くと、なんだかダサいけれど、これ、本質なのかも。最終的には人間は家族に支えられて暮らしているのだし、家族が、いわゆるルーザーの集合であっても、お互いに折り合いを付けるしかないのだ。

とにもかくにも、アメリカの「負け犬 vs. 勝者」文化に辟易している人なら、すっきり壮快な気分になれる作品だ。(最後はリック・ジェームズの『スーパーフリーク』で炸裂だ!)

ところで近年、日本でも「勝ち組」「負け組」なる言葉が定着しているようだけれど、これはアメリカの loser/winner の輸入だと思う。それが「組」という複数(集団)になるところが日本流というか。勝つのも負けるのも、一人ではなく。それぞれの国がそれぞれに国民性を持っているわけで。

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author:堂本かおる, category:映画, 10:09
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