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代理母2人で双子を出産
ニューヨークタイムズ・マガジン1月2日号にかなり強烈な記事があった。


執筆者は40代の女性。彼女は夫との間に子どもが欲しく、人工授精を繰り返し、養子も検討するがことごとく失敗。最終手段として「代理母出産」を選ぶ。その際、子どもは2人欲しいが「代理母過程を2度繰り返したくない」、しかし「双子は子どもの健康面のリスクが高い」ことから、一時(いちどき)に受精させた受精卵を2人の代理母のお腹にひとつずつ入れ、腹違い(?)の双子をもうけた。(実際の出産日は5日違い。著者は“双きょうだい”という造語を使っている。)


最初は著者のおこなったことのショッキングさに驚いて読み始めたものの、読み進むうちに、将来、双子のアイデンティティに影響を与えるであろう事象がいくつもあることに気付く。


まず、生まれた双子には計4人の母親がいる。代理出産を依頼した著者、エッグドナー(卵子提供者)、2人の代理母。また、双子には無数の“兄弟姉妹”もいる。エッグドナーはこの記事で示されているだけでも計4組の夫婦に卵子提供をしている。2人の代理母にもそれぞれ複数の子どもがおり、こちらは双子と血縁はないが、母親の子宮を共有している。


* * * * * * * *


上記、かなり驚くことばかりだが、記事の半ばから、著者の選択した「2人の代理母で双子出産」という事実そのものよりも、著者のメンタリティに問題を感じた。


著者はライターであり、文体は明快。人口受精の失敗から、代理母出産を終えるまでの長い過程を分かりやすく綴っている。また、記事からは本人の目的達成への意志の強さと聡明さがはっきりと表れていると同時に、途中で迷いや気分の落ち込みがあり、泣いたこともあるなど、正直でもある。


けれど、何かおかしいのだ。


著者は周囲の反対を押し切り、この記事を書く以前より全てを公けにしている。雑誌の表紙と記事では自身と夫、双子、代理母の写真も公開している。(下記リンク) 代理母たちは冷凍した母乳を送り続け、1人は機会があれば母乳の授乳もしている。そもそも著者は代理母たちと将来も連絡を取り続けたいだけではなく、最初から「友だちになれるタイプの女性」を探している。


また、エッグドナーとは直接のコンタクトを取らないことが多い中、著者は自身で気に入るエッグドナーを探し、“面接”をしている。果ては、若く健康で美しく聡明なエッグドナーに大変な好感を抱き、万が一、エッグドナーが若い時期に自身の子どもを出産するチャンスを逃した場合に備えて卵子を冷凍保存するように勧め、その費用は自分が持つとまで言っている。(エッグドナーはこの申し入れを断っている)


アフリカの有名なことわざに「子どもを育てるには村じゅうで」というのがある。著者はこのことわざを引用し、「子どもを持つコンセプトの段階から、このことわざを当てはめてもいい」と言い、代理母の1人がバスケットボール選手であったこと、他方がデンマーク人であることから、将来、双子にバスケやデンマーク語を教えてもらうことを夢見ている。まるで、あれこれ心配、または余計な忠告をする周囲や世間に対し、「私はこれほどまでにオープン。母親の子どもに対する執着心にとらわれない。だからこのプロジェクトは成功する」と高らかに宣言、もしくは挑戦しているかのように思える。


なによりも著者は「私と夫は素晴らしい夫婦だ」と言い、ゆえに生物学的に子どもを持てないことに納得できず、自分が欲しいものを手に入れるための徹底的な努力をおこなったのだ。


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この記事を読んで疑問に思ったのは以下3点
1)子どものアイデンティティ 
2)4人の母親、1人の父親、無数の(会わない、会えない)兄弟姉妹の存在=家族の概念の行方 
3)人間は欲しいものをどこまで追求するべきか


著者自身が書いているように、昔は中絶ももってのほかだった。それが今では当たり前におこなわれている。倫理観、道徳観は時代と共に変わるもの。子どものアイデンティティ問題も、「人種の違う子どもを養子に取った」「ゲイ・カップルが養子を引き取ったり、代理母出産した」など、アイデンティティの問題をはらむ家族構成が今では珍しくない。また、医療の発達が昔なら命を落としていた病人を生き存えさせているが、それを「自然に反する」と非難する声は少ない。そうであれば発達した技術を生殖に使うことも認められて然るべきだろう。これらを考えると、著者のおこなった「2人の代理母で双子を出産」自体はそれほど問題ではないのかもしれない。


しかし、著者の言動に何か納得のいかないものがあるのだ。


"target=_blank> 著者 Melanie Thernstrom と夫、双子、2人の代理母




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author:堂本かおる, category:アメリカ文化・社会, 14:37
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