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ハーレムにユリ・コウチヤマの壁画完成〜マルコムXの最期に居合せた日系アメリカ人活動家
ハーレムにユリ・コウチヤマの壁画完成〜マルコムXの最期に居合せた日系アメリカ人活動家

10月23日、日曜の午後。ニューヨークのハーレムでユリ・コウチヤマの壁画完成の記念イベントがあった。




ユリ・コウチヤマは日系二世でありながら1960年代のハーレムに家族と共に暮し、社会活動家となってマルコムXとも親好を結んだ人物。マルコムX暗殺の場にも居合せ、ライフ誌に掲載された瀕死のマルコムの頭を両手で支える写真はあまりにも有名だ。

ユリは日本からアメリカに移住した両親のもと、カリフォルニア州で1921年に生まれている。少女の頃から活発で聡明だったユリは短大でジャーナリズムとアートを専攻するが卒業の半年後に真珠湾攻撃が起り、父親はFBIに連行された挙げ句に亡くなってしまう。その後、父を欠いた一家は日系収容所に暮らすこととなる。

戦後、収容所を出たユリと、やはり日系二世の夫、ビルはニューヨークで新生活を始める。ハーレムの公営団地(通称プロジェクト)に落ち着いた夫婦は子どもを6人もうけ、同時にさまざまな地域活動、社会活動にのめりこんでゆく。

今回の壁画お披露目のイベントで、ユリとは古い知り合いだったというハーレムの男性がスピーチをした。 「ある時、ユリに『ジャパニーズなのになぜ黒人運動にかかわるのか?』と聞いたことがあります。ユリの返事は『私は日系収容所にいたの』でした。その言葉だけで十分でした」

"Aisians 4 Blacklives"


マルコムXもユリの熱心な活動に感服し、ユリ主宰の集会に顔を出したり、旅先から何通も絵はがきを送るなどしている。(参照:『ユリ 日系二世NYハーレムに生きる』著:中澤まゆみ)

高齢となった後も911テロ事件についてのコメントを発し、その内容が論争を呼ぶなど様々な活動を続けたユリも2014年に93歳で他界した。今年の誕生日(奇しくもマルコムXと同じ5月19日)には拡声器で演説する若き日の写真がグーグルのトップページのイラストにもなった。

日系人としては破格の生き方をしたユリだが、そのユニークさは家族にも及ぶ。ユリの6人の子どもたちはユダヤ系、アフリカン・アメリカン、インド系ブラック・トリニダード人、中国系、日系ハワイアンなど様々な伴侶を得た。その子どもたち〜今回の壁画プロジェクトの中心となったユリの孫たちもまた多様なパートナーを得ている。その結果が以下の写真だ。日系アメリカ人として生まれた自分の子、孫、ひ孫たちがこんなふうに世界を繋ぐとは、ユリ自身も想像だにしなかったに違いない。


壁画の前でマルコムXの言葉を読むユリのひ孫たち

ユリの親族と壁画プロジェクトの関係者たち


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ハーレム・ツアー(ブラックカルチャー100%体感!)
ゴスペル・ツアー(迫力の歌声を全身にあびる!)
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author:堂本かおる, category:ハーレム, 00:40
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