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ハーレムの子どもはクリスチャン? イスラム教徒?
先週、5年生の息子が学校からコロンビア大学の見学に行った際、保護者ボランティアとして同行した。

コロンビア大学には来訪者のツアーガイドを担当する学生がいる。私たちのグループには音楽専攻で、卒業後は院に進んで音楽で博士号を取りたいという学生が付いてくれた。彼女に率いられてのキャンパス内ツアーで古くてきれいなチャペルに立ち寄った際、子どもたちの宗教や民族のバラエティを垣間みる瞬間があった。

※ニューヨーク市内の小学校のほとんどは5年生まで。息子たちは6月に卒業して9月から中学生になる。入学時期と誕生月の切り方が日本とは異なり、6月時点では5年生は10歳と11歳が半数ずつ。息子の学校はチャータースクールと呼ばれる半官半民のような学校なので留年があり、12歳の子どもも少し混じっている。



コロンビア大学のブレスレット。同大学の多様性を表している。



チャペルの前に立った時、プエルトリコ系の少年S君が「カトリック教会だね」と言った。実のところ、そのチャペルは教派を問わない"Nondenominational"と呼ばれるものだったけれど、内装は確かにカトリック風だった。息子の学校の生徒の大半は黒人。信仰の篤さは家庭や個々人によってそれぞれなれど、キリスト教プロテスタントが多い。ただしプエルトリコ系などラティーノの生徒も3割くらいいて、彼らの多くはキリスト教カトリック。以前、S君のお父さんに「ブロンクスの教会の聖歌隊に参加しているから、一度聴きに来て」と言われたことがある。

保護者ボランティアは生徒5人ずつの監視役になっていて、私の担当する生徒の一人、H君がチャペルの中に入らず、入り口脇に立っていた。「中に入らないの?」と声を掛けたら、彼はこう答えた。

「居心地が良くない。ボクはイスラム教徒だから」

「そっか。じゃ、入らなくていいけど、この音楽はどう?」と聞いてみた。ちょうど荘厳なオルガンの演奏が始まっていたから。すると好奇心が湧いたらしく、H君は中に入って演奏を聴きながら、高いドーム状の天井を見上げていた。

クラスには他にもイスラム教徒の生徒が何人かいる。西アフリカ諸国からの移民二世の子どもたちで、スカーフを被っている女の子、クフィという帽子を被っている男の子もいる。その子たちは特に気にする風でもなく、全員がチャペルの中にいた。

クフィを被っているJ君も私のグループだったので、チャペルから出て来た時、入り口のポスターを指しながら、「このチャペルはいろんな人が使ってるんだね」と声を掛けてみた。ポスターには多彩な人種や民族の人が10人近く写っていた。そのうちの1人がターバンを巻いたシーク教徒の男性で、J君はなぜか自分の双子の弟に「見て、この人、ほら!」と見せていた。一緒にいた西アフリカ系の女の子は、やはりポスターに写っている黒人女性のDialloという名前を見て、「アフリカの名前だ!」と嬉しそうに指差した。

ハーレムの住人の多数派はアメリカ生まれのキリスト教プロテスタントの黒人。400年前に奴隷としてアフリカから連れて来られた人々の子孫だ。けれど今のハーレムは西アフリカからの移民、カリブ海からの移民、カトリック教徒、イスラム教徒、スペイン語話者、最近では中東系やアジア系も含め、かなりの多様性がある。彼らマイノリティの子どもたちは、自分がハーレムというマイノリティ・コミュニティの中でさらにマイノリティであることを認識している。だから自分と同じグループに属する他者を見ると親近感を持つ。

アメリカの複雑な構造。人種的、民族的、宗教的マイノリティ社会の中に存在する、さらなるマイノリティたち。



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author:堂本かおる, category:アメリカ文化・社会, 13:05
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