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カンター共和党院内総務の敗北〜ヒスパニック、黒人、ユダヤ系

昨日のヴァージニア州下院議員選の共和党予備選で、党ナンバー2で院内総務のエリック・カンター下院議員が、まさかの敗北を帰した。勝ったのはティーパーティー(茶会党)のデイヴィッド・ブラット候補。公職には就いたことのない、経済学の教授だ。メディアも共和党も、そして民主党も上を下への大騒ぎとなった。明けて今日も騒ぎは続き、つい先ほど、カンター議員が院内総務のポジションを辞すとの速報があった。



カンター敗北の理由はメディアも分析できておらず、諸説挙げながらも正直に「よく分からない」としている。



大手メディアに分からないことが私ごときに分かるわけもないのだけれど、それでも言えるのは、「何事につけ、アメリカは人種問題を抜きには語れない」という部分。



カンター議員はゴリゴリの保守派。中絶絶対反対、同性婚絶対反対、オバマケア絶対反対、生活保護削減etc.,…ヴァージニア州の共和党有権者はこれでも満足できず、超保守候補を選んだ。争点となったのは移民政策らしい。ニューヨークにいるとヴァージニアでの予備選の詳しい内容などあまり分からないのだが、ブラット候補はカンター議員が移民法改革を進めていたことを激しく攻撃したとのこと。



現在、米国内に不法滞在者は推定1100万人いるとされ、ブッシュ時代からずっと放置されてきた。オバマ大統領も景気回復やイラク戦争・アフガン戦争で手一杯。やっと手を付け始めても共和党からの反撃に遭い、なかなか進めることが出来ずにいる。それでも2年ほど前、「子どもの頃、親に連れられ不法に国境を越えてきた若者たち」に罪は無いと、彼らにまず滞在許可を出す策を始めた。とはいえその策は不完全で、カンター議員は改革法を同じ路線を進めてきた。1100万人もの不法滞在者を放置し続けるのは国として無理があり過ぎるし、全員を原則どおり本国へ強制送還するのは業量的、経済的な理由で不可能。だから本音はアンチ移民であっても何かしらの手を打たなければならないし、政治家としては増え続けるヒスパニック票を確保する必要もある。



ところが共和党の中でも極右のグループは、とにもかくにも不法移民を受け入れたがらない。この辺り、理屈ではなく、もう本能的に他者、部外者、マイノリティの自国への流入を恐れているように見える。



共和党の一般有権者がここまで移民、マイノリティを嫌う理由の根底には、実はオバマ大統領の存在がある。自国の総領が「黒人」であることを、6年経ってもまだ受け入れられない人々の煮えたぎる怒り。「I want my country back.」私の国を取り戻したい=以前の素晴らしい状態に戻したい この思いが彼らを超保守、極右に寄せている。



そして、カンター議員自身がユダヤ系であることも敗北要因のひとつかもしれない。現在、下院にユダヤ系議員はカンターのみ。ナンバー2の院内総務まで上り詰め、次はユダヤ系初の下院議長になると目されていた。私自身は、カンターは将来は大統領選出馬も視野に入れていたのではないかと思う。もし当選すれば、もちろん史上初のユダヤ系大統領だ。逆に言えば、ユダヤ系は各界に優秀な人材を豊富に持ちながら、いまだ政界のトップには立てずに、いや、立たせてもらえずにいる。なんと“黒人に先を越されてしまった”のである。アメリカのアンチ・ユダヤを物語る現象だ。ちなみにカンター議員を打ち負かしたブラット候補は、非常に熱心なクリスチャンである。



ヒスパニック、黒人、ユダヤ系。



カンター議員の敗北は、恐らくもっと多くの要因が複雑に絡み合ってのことだと思う。しかし、そこには人種問題も確実に含まれているのである。







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author:堂本かおる, category:アメリカ文化・社会, 04:59
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