中高生用無料メトロカード
アメリカおよびニューヨークの不況というか、貧困転落に歯止めがきかない。それは教育面にも大打撃を与えている。教師と教員補助はどんどん解雇され、市長はさらに4,000人を首切り宣言。これはさすがに揉めて、「解雇しないけど、2年間昇給なしよ」で落ち着いた模様。
そして今度は通学定期。今、小中高生には無料の地下鉄&バス乗車券(メトロカード)が支給されている。それを無くしてしまうというのだ。
そうなると親はもっとも割引率の高い月間メトロカード(89ドル)を自前で購入することになる。ややこしいから1ドル=100円で書くけれど、8,900円、もし子どもが2人いれば18,800円の出費増となり、低所得家庭だと、これは生活を根底からおびやかす金額。ニューヨークには平均世帯年間所得200万円というエリアもある。しかも地下鉄は毎年のように値上がりしているし。
月間カードが買えない家庭は必ず出てくる。すると月間カードより安くても割引率の低いカードを1週間、または2週間ごとにチマチマと買ったり、最悪の場合2.25ドル(225円)の1回乗車券を買わざるを得ないケースもあり得るだろう。結果的に余計な金額をつぎ込むことになるにもかかわらず。さらには「地下鉄に乗れない=不登校」も続出するだろう。
だから有志の高校生1000人は先週の木曜日、正午に学校をウォークアウト(抜け出す)し、市庁舎で反対デモを行った。午前中に学校を抜け出すと、目的地に向かう途中でサボりの生徒と間違われて警官に補導される可能性があるので午後に行ったという。
このデモによって無料メトロカードの廃止が考え直されるかは分からない。けれど高校生にしてこの行動力、組織力。これがアメリカのアメリカたる所以だと思う。
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